新月の夜の細胞の遺言
何かを知るなんてこと、
有り得なかった。
何かを理解しようなんてこと
有り得なかった。
あなたを知りたい
わたしを知りたい
わたしはなぜ生きてるの?
なんのために活きるの?
死んだらどうなるの?
わたしの運命の人などこにいるの?
知りたい知りたい知りたい
知りたいことだらけで
そのために一瞬一瞬たくさんの思考や感情を駆使して
きたけど
本当はなーーーーんにも
『知る』必要もないし
『知る』ことなんてたいして重要じゃなかったね。
わたしわかったよ。
『気づく』ことしかないね。
気づいたことだけが
わたしだね。
ただそれだけだったね。
とても納得して
わたしは消えてゆくよ。
1kgの物質として存在してどうしても言いたかった。
気づきだけがあなたなんだよ。
気づいたことだけ。
気づきがわたしで気づきがあなたで
気づきだけが宇宙であり、世界だね。